デイサービスでは、日替わりで人が変わるため、送迎時や施設内での会話に悩まされることが多い。相手によっては、質問しても返事がなかったり、世代が原因で話が噛み合わなかったりすることもある。

だが、この時には高齢者の気持ちになって考えてみると打開策が見出せることもある。デイサービスを利用する人の中には、デイサービスに通うことへ不安を抱えている人が多い。そのため、声をかけても上の空で、返事をしてくれなかったりするのだ。会話に困った時には、自分の体験談を話題にすると良い。失敗をした時や、苦労をした時の話をすると、利用者の興味を引くキッカケとなるし、利用者の不安な感情を和らげる効果がある。

また、年齢が違うと物の呼び方も変わってきて、会話が噛み合わないこともある。例えば「スボン」を「パンツ」と言うと、利用者の中には下着を連想する人もいる。「今日のパンツは素敵ですね」などと表現すると、怪訝な顔をされることもあるだろう。話をする時には「ズボン」と言うと、スムーズに会話をすることができる。世代間では物の名前が変わっていることもあるため、介護をするときには事前に調べておくと便利だ。

さらに、ジェネレーションギャップで多いのが、略語や横文字の使い方だ。普段、友達と何気なく使っている略語や横文字を、そのまま利用者に言っても通じない可能性がある。利用者と会話をする時には、できるだけ略語や横文字を避けて、わかりやすい言葉に言い換えると良いだろう。「マジ」とか「ウケる」といった言葉も、軽い印象に聞こえるため、不快な気持ちにさせてしまうことがあるから注意が必要だ。